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44田メディア  NEXT Business キーパーソン対談

佐藤 輝幸 氏(株式会社かっぺ 代表取締役)

44田メディア対談、第4弾は千葉大発ベンチャーIT企業の称号授与もされている、株式会社かっぺ 代表取締役:佐藤 輝幸(さとう てるゆき)氏です。

■佐藤 輝幸のターニングポイント

(佐藤=佐、赤木=赤)

佐:いきなりですが、ここまでインターネットが普及していなくて普通に営業職とかで就職していたら、僕は確実に落ちこぼれの社員だったと思うんです。

 

赤:本当にいきなりですね(笑)。そんな事絶対ないと思いますけど……。

 

㈱かっぺ 佐藤社長
㈱かっぺ 佐藤社長

佐:元々、僕は企画とか面白い事を妄想するのは好きだったんですが、外に出て能動的に人を集めて企画を実現させるといった事は苦手でした。精力的にバリバリ仕事をこなして……なんてことは絶対出来なかった。今でも、休日は殆ど家の中で過ごすし、お風呂だってボーっと1時間くらい入るのが好きです。


 

赤:でも、大学生時代から創業メンバーとして、㈱かっぺを切り盛りしていたと聞きますが?

 

 

佐:先程も言いましたが、僕はインドア派なんです。インターネットで場所に左右されず、面白い事を企画したり妄想したりできる仕事をしたかった。千葉大学在学中に株式会社かっぺに入社したのも理由は簡単で、良いネット環境がタダで使えたからなんです。(笑)
 その当時は、一般的なインターネット回線が、まだ電話回線で通信速度がとても遅い時代でした。㈱かっぺに入れば、ISDN回線で通信速度の速いインターネット環境を無料で使い放題でした。これは僕のようなインドア派の妄想青年には最適の環境だった。そして、大好きなインターネットもたくさん勉強できる! これは入社するしかないと思いました。


赤:なるほど、僕はてっきり佐藤さんは学生時代から”THEベンチャー経営者”みたいなアグレッシブさとセンスの良い企画力を持ってて、「一旗上げるぞ!」的な人だったんだと思ってました。そんな学生時代からどの様にして、今の佐藤さんが形成されたんですか?

 

千葉大への恩返し企画がターニングポイント
千葉大への恩返し企画がターニングポイント

佐:ターニングポイントは㈱かっぺで働き出して数年たった時でした。働き出した頃は何で千葉大発のベンチャー企業なのに母校の千葉大学が仕事をくれないのか! って思っていました。俺達はこんなに頑張っているのにって…...。でも、実際に社会人の大先輩達と仕事をするようになってある時に気付いたんです。「どうして俺は、母校のようなお世話になった所から仕事をもらおうと思っていたのか? むしろ恩返しをしなくてはいけないのでは無いか……」と。すぐに千葉大学に恩返しする企画を練りました。もともと企画を練るのは好きですから(笑)。
 そして、学生時代には会おうともしなかった学長に、人づてに紹介してもらって会うことが出来ました。その時に提案したのは、千葉大卒の企業経営者を集めて、自分たちの取り組んでいる事業を学長の前でプレゼンしよう! というものでした。その企画はシンプルなものでしたが、学長は非常に喜んでくれました。学長って生徒と触れ合う時間が殆どないんですね。僕も純粋に嬉しかったです。
 その後、1年たった頃に急に千葉大の学長から電話がかかって来ました。前の企画のように千葉大卒の経営者が自分たちの事業をプレゼンする授業を学生相手にやってくれないか? というものでした。それが、今も非常勤講師として授業をさせて頂いている「起業論」という授業につながりました。この時、「受け取る前にまず与えるという精神が、人としてどれほど大切か!」を学んだ瞬間でした。それに、この精神で営業すると、だいたい仕事につながります……(笑)。

 

赤:確かに(笑)。僕も44田寮の運営などで、佐藤さんには相当助けて頂いている。そろそろ恩返しで仕事しないとですね。(笑)

佐:はい、期待してます!(笑)

 

 

■「TTPグループ」と「黒船」

佐藤社長の話に引き込まれる寮長
佐藤社長の話に引き込まれる寮長

赤:佐藤さんは千葉大学で今でも非常勤講師をされていて、大学生や若者とも多く接点があると思いますが若者に向けて何か一言頂けますか?


佐:先程の、与える精神にも通じる話なんですが、日本には「おかげさま」っていう言葉がある。僕はこの言葉にその本質が含まれていると思っています。こういう言葉を生み出した日本人のアイデンティティを凄く誇りにしてるんです。だから、若者には日本人であるってことに「誇り」をもっと感じて欲しいし、僕達世代は若者が「誇り」を感じれる様な日本を再構築する必要があると思っています。


 

赤:その為に、佐藤さんが取り組もうと思っていることはありますか?

 

佐:まず、僕と同世代の人達に対してですが、「TTPグループ」というものを結成しようと動いています。これは僕の恩返し活動の一つなんですけど、今まで自分が苦しい時に助けてもらっていた千葉や東京のITベンチャー企業を中心に、「環東京ITソリューション企業連携団体」(Trans Tokyo ITsolusion Partnership Group)を結成します。自分の経験を踏まえてITベンチャー企業の経営コンサル・支援が出来ると思っていますし、僕が各IT企業の得意分野を組み合わせるディレクション業務を行うことで、ベンチャー企業1社では対応出来ない様な仕事も受注できる仕組みの構築が出来ればと考えています。


 

赤:44田寮でも、どんどん新しいビジネスが生まれつつありますので、Web制作という側面で是非TTPグループとタッグが組めると良いですね。逆に、若者への取り組みという面では何か考えておられますか?

佐:僕は今、大学が就職予備校みたいになっている気がしていて、それって違うんじゃないかって思ってます。大学自体も独立行政法人化して収益を上げる事が求められているので、生徒数を集める為に就職内定率を上げる方向に向かっている所が多い……。でも僕は大学の4年間はもっと色々なものを吸収できる期間だと思っているし、企業から内定もらうために資格の勉強して、セミナー行って……みたいに貴重な時間を使って欲しくない。

赤:そうなんですよね。でも大学側はダイナミックに変わる制度を持っていないのではないでしょうか?内部から変わるのって相当難しいと思うのですが。

 

佐:僕、妄想するのは得意なんで(笑)頭の中で色んな企画を立てているのですが、大学内部が変わらないなら「黒船」が現れるのが一番手っ取り早いと思ってます。例えば、大学が就職予備校になっているなら、大学以上の就職予備校サービスを提供する「黒船」が現れれば大学は他のことで価値を見出すしかなくなる。そうやって大学の機能を一つづつ「黒船」が引剥がしていけば、最後に本当に大学でしか提供できない価値が残る気がするんです。エネルギー資源などが少なく、人的資源が重要な日本にとって、大学4年間で人材が成長することは非常に大切です。その成長を提供出来る場としての大学であって欲しいと思っています。


赤:佐藤さんの中で、具体的に大学が提供する以上の就職予備校サービスを提供できる勝算はありますか?

 

大学生と社会との接点
大学生と社会との接点

佐:僕の中では、キーワードは「大学生と社会との接点」だと思っています。勉強一つとっても数学が得意ということが、その後の人生にどれほど影響を与えるかを学生は理解出来ない。だから「3次関数とか社会人で使わないし」と考えるから数学を勉強する必要性を感じない。社会との接点を含めた就職予備校サービスをWebの力で実現させる事で大学がやっている就職斡旋以上のインパクトを与えられると考えています!今は妄想ですけど、必ず近い将来実現させてみせますよ。


 

赤:「大学生と社会との接点」という部分では44田寮のCoworking機能とコラボできそうです。日本の教育制度を変える「黒船」に44田寮もなれれば最高ですね!

 

 

■44田寮 寮長 編集後記

佐藤 輝幸を一言であらわすと【ギャップ王子】である。日頃、人懐こい笑顔で面白い企画の話をしている一方、仕事の話を始めたとたん、冷静な分析を行う経営者の顔になる。様々な苦労を乗り越えて今の佐藤さんがあるのだろうと感じることができた。

「同世代のビジネスマンに一言!」とカメラを向けると、「ハニカミ王子」ばりに照れまくっている。カメラが苦手らしい。そんな王子に世の女性はメロメロ間違いなしだ!

 

StartUp44田寮 寮長:赤木 優理

株式会社かっぺ

TTPグループ 「環東京ITソリューション企業連携団体」


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