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44田メディア  NEXT Business キーパーソン対談

後藤 光 氏(コーチングスペシャリスト)

44田メディア対談、第10弾はコーチングスペシャリスト:後藤 光(ごとう ひかる)氏です。

■今の日本に求められる「劉備玄徳力」=「聴く力」?

(後藤=後、赤木=赤)

赤:本日は、「渋谷の朝学」「ビジネスで今日から使える!コーチング講座」を担当頂く、後藤 光さんをお迎えしてます。後藤さんは今まで、フリーターや第二新卒の方などへの就職活動支援として、マインドの持ち方やキャリア目標実現の仕方などを研修を通して教えていたと聞いていますが?

後:教えるというより、彼らと対話することで、思っている事を整理してあげると言ったほうが正確です。4年間で約1,500人くらいの人と面談をしてきました。

赤:対話……ですか……?

後:はい、僕の行なっているコーチングというのは「教える」という事とは根本的に違います。「教える」ということは「答え」を分かりやすい様に伝えるという事だと思いますが、僕はその人に最適な「答え」なんて分からないし、そもそも社会には絶対的な正解ってないと思うのです。

コーチングスペシャリスト 後藤 光 氏
コーチングスペシャリスト 後藤 光 氏

 

赤:それは非常に賛同出来ますが……では後藤さんの行なっているコーチングとは何だとお考えですか?

後:僕のコーチングは、相手とのコミュニケーションを潤滑に行うための「聴く力」だと思っています。つまり、悩みを抱える人に「教える」のではなくて、彼らの悩みが何なのかを「聴いて」あげることで、話しながら彼らが自分自身で考えを整理する手助けをしているのだと考えています。人間って人と話をしている時が一番脳みそが活性化していて、ずっと1人で悩んでいた事も人と話すと意外と簡単に自分なりの答えが見つかるということが良くあるのです。


赤:なるほど、何か禅問答みたいな感じですね。


後:そうですね。禅問答はお坊さんが日々の訓練の中でトレーニングを積み重ねることで、一人でも問いを深めていく事を可能にしていますが、普通の人は中々1人で思考を深めるということに慣れていない。なので私達の様なコーチングといったテクニックを持つ人間の手助けは意味があると考えています。

 

赤:相手の話を聴いてあげる力、気持ちよく話をしている中で相手の考えを整理させてあげる力って、これからのビジネスマンにも非常に重要な能力だと思います。今の話を聞いていて、ふと昔の事を思い出したのですが……。

後:何ですか?ワクワクしますね。

赤:大学時代の友人に語った話をふと思い出しました(笑)。僕はリーダーには3種類いると思っていて、「悪いリーダー」、「良いリーダー」、「偉大なリーダー」の3つです。「悪いリーダー」は文字通りなのですが、「良いリーダー」とは、自分の意見がきちんとあって部下を正しい方向に引っ張っていくリーダーを言います。それに対して「偉大なリーダー」とは、自分の意見だけではなく、部下それぞれのやりたい方向をきちんと理解して最大のパフォーマンスを引き出せるリーダーのことを言います。例えて言うと「偉大なリーダー」の典型は三国志の “劉備玄徳” の様な人だと思います。彼の元には関羽や趙雲、諸葛亮孔明といった一流の人材が集結し各々の能力を最大限に発揮する。より大きな成功を手に入れる為には優秀な部下が必要で、彼らの力を引き出す為には「偉大なリーダー」の能力が重要な “鍵” となってくると考えています。

後:1人で出来ることは限られていますしね。確かに今の日本企業がグローバル経済で闘う為には独創的な価値を生み出さなくてはいけないと思います。優秀な部下の多様なアイディアを吸い上げて形にしていく為には「劉備玄徳」のような「聴く力」を持ったリーダーが求められているのかもしれませんね。

赤:昨今はインターネットやSNSが発達して、発信力のある人が更に発信力を強めるという構造が生まれていると思うのです。唯でさえ、日本人はメディア戦略に影響されやすいと言われていて、発信力の強い価値観に乗っかりたくなるようです。これは、日本が島国であるが故に同じ価値観の人に安心感を覚えやすいからだと考えられていますが、そういう情報の扱い方が下手くそな日本社会だからこそ、「聴く力」にフォーカスした世の中になるといいと思うのです。多様な価値観やアイディアが表に出てこないと独創的な価値など生まれてくる訳がないですから。今って「意見ない奴は出てくんな!」みたいな感じでしょ?

後:そうですね。今はオピニオンリーダーが強すぎる気がしますね。多様な価値観が発信しやすいインターネットやSNSをまだまだ日本人が使いこなせてなくて、その結果発信力の強い人が更に発信力を強める構造に陥っているのかもしれません。

赤:インターネットやSNSの良さって、双方向のやり取りが手軽に出来る事だと思うのです。一方的な「発信力」ではなくて「聴く力」にフォーカスしたサービス、ユーザーからの意見を引き出す部分にフォーカスしたサービスなんかがあるとSNSの良さをもっと活用できるし、もっと多様な価値観やアイディアが抽出される日本になる気がしています。コーチングのテクニカルな部分をWebサービスにも取り入れるべきですよね(笑)。

 

 

■「聴く力」上達の鍵は、「否定欲」を抑えること!

赤:後藤さんが考える、「聴く力」に最も重要なことって何ですか?

後:そうですね〜、色々ありますけど、相手の言っていることを否定しないということですかね。人間って面白くて、敵対していると感じると絶対に本心を明かさないのです。営業職の人なんて凄くよく分かると思うのですが、お客さんが営業されてるって感じた瞬間、営業マンの話を聞かなくなる的な……。

赤:僕も営業職出身なので凄く良く分かります。でも話していると相手の話を否定したり自分の意見を押し通したくなってしまうんですよね、上司と部下なんてその典型的なパターンですよね。

後:そうですよね、部下からの話をついつい否定したくなる(笑)。

赤:どうすれば否定欲を抑えることが出来るのでしょう?

後:それは体感してもらうしかないですね。赤木さんの話を徹底的に否定して、それをどう感じるか? を体感してもらう。否定される不快感と、肯定的に聞いてもらえる安堵感との差を体で覚えてもらう。

赤:なんかピアノみたいですね(笑)。

後:ピアノですか? 確かに似ているかもしれません。毎日繰り返すことで手が勝手に動くみたいな感じですね。だからこそ、僕は「渋谷の朝学」で定期的に「ビジネスで今日から使える!コーチング講座」を受講頂いて、「聴く力」のトレーニングをすることは非常に意味があると考えています。しかも通常のセミナーよりも激的に安いですしね。

赤:何か最後、営業みたいな形になりましたね(笑)。

後:あ、特に読者の方に営業している訳ではないので……すみません(笑)。

 

■44田寮 寮長 編集後記

後藤さんを一言で言うと「リアル男前」だ。彼は自分の結婚式の引き出物の予算を全て寄付して、カンボジアに井戸を作った事があるらしい。「引き出物でお皿とかもらっても嬉しくない」という友人の声を受けてのアイディアだという。しかもその井戸には結婚式に参加した彼の友人の名前がパトロンとして刻まれていて、井戸を作る過程をDVDに収めて引き出物として友人に贈ったのだという。聞くとそのアイディアは後藤さんのお母様から貰ったのだと彼は言う。自分の美談も母からのアドバイスだとサラリと謙遜するさまに「男前」に憧れる僕は返す言葉が見つからなかった。

 

StartUp44田寮 寮長 赤木優理


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