４４田メディア　　NEXT Business キーパーソン対談

久：現在私は、就職した日本企業を退社して、AULOLA株式会社を立ち上げ、代表をしております。AULOLAでは、過去に留学経験を持つ日本人のビジネスマンや、現在留学中の日本人学生、海外に留学したい日本人学生、そして海外から日本に留学に来ている外国人学生等を中心とした「留学仲間」というコミュニティの運営をしております。「留学仲間」の運営を通して、留学をする時の「情報格差」「語学力」「留学資金」の３つの問題に取り組み、より留学が日本人にとって身近な存在になる世界を目指しています。

赤：確かに、今でこそ超グローバル経済の浸透から、企業がお金を出して自社の社員を海外留学させるなんて話も良く聞きますが、やはり学生時代に海外の大学に進学することは、まだまだ日本では珍しい。久保田さんは海外への大学に行くことに抵抗なかったのですか？特に親御さんは凄く心配すると思うのですが……？

久：僕は純血の日本人ですし、我が家も海外なんてよく分からないという典型的な日本人家庭です。ですから僕が「アメリカの大学に行きたい！」と親に相談した時も凄まじい反対がありました。僕自身、何か明確な目標があって海外の大学を選択したわけではなく、何か漠然とした「現状を変えたいから」という理由だけで留学を選択したので、論理的な説明が親に出来るわけもなく、ただひたすら「海外大学に行きたい！」と粘り続けていましたね。

赤：逆に、明確な目標がないのに良くそこまで粘れましたね（笑）

久：ネガティブパワーって結構大きいと思うのです。僕の場合も、今のままでは駄目だ、取り敢えず環境を変えなければという焦燥感みたいな気持ちが原動力でした。実際にアメリカの大学に行ってみて大きく環境を変えてみることでプラスに転じた事も沢山ありました。
 
赤：確かに自分を変えるためには、住んでいる所、付き合う人を変えてみるのが最も効果的だと言われていますよね。

赤：確かに、同じ世界でずっと過ごしていかなければならない閉塞感みたいな感覚を現代の日本人の多くが感じていると思います。「留学仲間」の目指す世界が実現出来れば、新しい自己成長アイテムになりうるかもしれない。面白い考え方ですね……。実際に久保田さんがアメリカに行って感じた日本との文化の違いってなんですか？

 久：一番の違いは、良いも悪いもアメリカは多種多様の文化だと言うことです。日本は島国で同一民族の国ですから、非常に価値観や感覚が近い人達が集まっている。なので高度経済成長など国民全体で１つの方向に向かうのが得意な反面、マスコミに影響されやすかったり、一度悪者になったら日本中からバッシングを受けるといったマイナス側面もあります。アメリカは圧倒的に多種多様なのです。５人で昼御飯食べに行ったら全員違う国出身だったり、普通に家で見れるテレビチャンネルが１００チャンネル以上あったりしますから（笑）
 
赤：確かに、そんなにチャンネルあっても訳分からないですよね（笑）。